・家の中心であるリビングは家族でゆっくりくつろげるように出来るだけ広くとりたいものです。でも面積に制約がという時には、遠くまで視線が抜けた間取りを考えると面積以上の広がりが感じられます。キッチンをオープンキッチンにしたり、吹抜けを設けて上部に広がりをもたせると視線が抜けて、同じ面積でも圧迫感の無い快適な空間を創ることができます。また、大きな開口やウッドデッキなどを設け、お庭と一体化したリビングにしても開放感をもたせ気持ち良いリビングを作ることができます。
・南側に隣家が迫っている場合でも、日当たりの良い明るいリビングを作ることは可能です。リビングにトップライトやハイサイドライトを設けたり、採光を兼ねて中庭を設けることで明るい空間を確保できます。その際は、冬至の日の太陽高度を想定して窓の位置を決めると良いでしょう。(冬至日の太陽高度は愛知県では1:1.64の角度になります)
・簡単な間取り図を作りその中に、奥さまの動線、ご主人の動線、お子様の動線を色分けして書き込んでみましょう。間取り図の中に自分たちが入り込んだイメージで描いてみます。洗濯物を干すときの動線、洗濯物を取り入れてたたむときの動線など日常の生活動線を考えて、無駄に長い場合は修正をしておくととても使いやすい間取りになります。
・今住んでいる家の収納の大きさを書き出してみましょう。(押入:幅○センチ、奥行○センチなど)その上で、新しく作る家の収納はどのくらいの大きさが必要か、どこに今あるものを収納すると使いやすいかを考えます。今、不便に思っているところは、この機会に改善をして最高に暮らしやすい間取りにしましょう。4、5段程度の可動棚を設けた物入れなども造りつけておくととても便利です。
創り付けの家具は部屋がスッキリとするほか、地震の時に倒れてくることも有りません。右:オプションが豊富なシステム収納
・戸建て住宅にはマンションと違い、少しは遊び心がほしいものです。親子で一緒に本を読める読書コーナーや、ロフト、屋上庭園、アイランドキッチン、観葉植物などが置けるちょっとしたスペースや飾り棚などを作り、ゆとりのある楽しい間取りを。
家族の暮らしは年とともに変化をしていくものです。子供が成長していきますし、独立する可能性も、また、自分たちは年老いていく、といったことも考えておくと良いでしょう。老後は1階だけで生活をすることが出来る間取り、トイレやお風呂を少し広めにしたり手摺を付けられるようになど将来の暮らしも考えておくと安心して永く住み続けることが出来るでしょう。
・階段を玄関から直接2階に上がれる位置に設けるか、あるいはリビングを通らないと2階に上がれない位置に設けるか。親御様たちに聞くと、リビング内階段が圧倒的に人気があります。自然にこどもの管理が出来、安心だからです。一方、お子様たちに聞くと直接2階の子供部屋に行けるようにしたいという答えが返ってきます。あまり、親に干渉されたくない時もあるのかもしれません。リビングを入ってすぐのあたりに階段があるとちょうど良いバランスなのでしょうか。ご家族ごとに考え方は違いますが、間取りを考える上での一つの大切なポイントです。
・実際に引っ越して気が付くのが、コンセントがほしい所に無いという問題です。電気の配線は工事中であれば難なく増やすこともできるのですが、仕上がってしまうと結構大変な工事になります。コンセントやスイッチ、LAN配線、TV配線、電話配線などは設計図面に落とし込んで図面で確認した上で、さらに建設中にも現場でも立会をして確認しておくと良いでしょう。また、エアコンの取付位置、室外機の置場、ガス給湯器やエコキュートの置場も図面に落として、あとでメンテナンスが出来るようにしっかりと確認しておく必要があります。
・自転車をどこに何台置くのかは、ぜひ最初から考えておきたいものです。ガレージを少し広めにしておくとか、ポーチを作るとか。その他に、外部で使う庭いじりの道具や雪かきのスコップ、シーズンタイヤなども収納場所を考えておくと建物廻りがスッキリとします。外壁面に造り付けの収納を設けることもできますし、場所を考えておいて既製品の物置を設置することもできます。