愛知県の注文戸建て住宅建築設計事務所大沢アトリエの間取り
間取り図集
間取り０3 変形敷地を生かす間取り
敷地は四角形が良いとはかぎらない
・間取りの最初に考えるのは、敷地にどのように建物を配置するかということ。配置計画のよしあしによって、日当たりが良く周囲の環境に合った家となるかどうかが決まる大切なところなので、少なくとも10センチ単位の精度でしっかりと配置を考えてておきましょう。
・この家はかなり変形した敷地に計画をしていますけれども、建物を北に寄せて庭と駐車場をバランスよく配置することで、南西の飛び出た部分を広がりのある庭として、北側の三角形部分を坪庭とすることで長方形の敷地では得られないゆとりのスペースを作っています。
・リビングは南側の開口と、和室越しの西側開口からの眺望によりとても広がりのある空間になっています。
・玄関前は道路からまっすぐに入るのではなく、Ｌ型に曲げてアプローチをとり植栽を設けることで道路からの視線を緩和し緑豊かなスペースとすることができます。
パブリック空間は広く、水廻りは集約して
・リビングやダイニングなど家族が集まる空間は、日当たりのよい南側に出来る限り広くもうけることで、使いやすく気持ちの良い空間を作ることができます。和室はリビングと一体とすることで、洗濯物をたたんだり横になって本を読むなど普段使いの和室とすることができます。
・水廻りは集約してコンパクトにまとめることで、家事動線が短く使いやすい空間になります。に自分たちが入り込んだイメージで描いてみます。このように回遊動線とすることでさらに使いやすい動線となっています。１階のトイレは少し大きめに作ることでとても気持ちの良いトイレとなるだけでなく、収納スペースを十分確保できたり、老後の介護空間となるなどとてもメリットがあると思います。
２階の廊下は短く、収納は豊富に
・廊下を短くすることで動線を短縮して使いやすい間取りとすることができるだけでなく、建設コストも安く抑えることができます。建設コストは建物の施工面積の大小で決まってきますので長い廊下は使い道の無い空間にお金を使っていることになります。
・収納は整理された部屋を作る上でとても大切なので、ウォーキングクロゼットや造り付け収納で豊富に確保しておきます。各個室以外に廊下にも掃除機や日用品を入れておく収納が必要です。
・各部屋を計画する時は最低限の家具の配置は決めておきます。コンセントの位置やエアコン、照明器具の位置もそれに合わせて計画をしておくことで同じ広さでもとても使いやすい部屋になります。
・子供部屋はお子様の成長に合わせて必要なスペースが変化したり、またご家族の暮らし方によっても様々な間取りが考えられます。引戸によって１室としても２室としても使うことができるように計画しておくのも１案です。
昼間でも暗いスペースを無くす工夫を
・まわりを部屋で囲まれた廊下などは昼間でも暗いスペースになりがちです。昼間から照明を付けなければならないような空間は出来てから気付いては遅いので、計画段階でそんな空間が無いかしっかりと捜して自然の光が入る明るい空間にするための工夫をします。この家では１階の廊下の上に小さな吹抜けを作り高窓を設けることで安定した北側の光が入る明るい廊下となるようにしています。